評価:★★★★☆ 4.4
新任の現国教師として私立の女子高、舞薗高校へと赴任してきた主人公は
かつては小説家を目指し、結局自費出版止まりで夢を諦めた過去を持っていた。慣れない環境に、落ち着ける場所を探しているある日。
今では使われなくなった旧校舎の話を耳にする。放課後、何の気なしに向かったその校舎の図書室から。
ぺらりと紙を捲る音が聞こえた気がした。まさか人がいるとは思っておらず、息を潜めて様子を窺うが
一向に次のページを捲る音が聞こえない。
五分ぐらいしたところで、ようやくぺらりと紙を捲る音が。なんとも読む手の遅い図書室の主を一目見ようと中に入ると――
真っ黒い制服を着た、黒髪ロングの女子生徒が一人。
他に誰もいない図書室で、椅子ではなく机に座って本を読んでいた。偶然にも、彼女が読んでいた作品は主人公も好きだった長編小説。
この作品を最後まで読みたいというのが、彼女のたった一つの願いだった。※カクヨムにも同じ内容で掲載しています
話数:全2話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象