評価:★★★★☆ 4.1
大好きだった祖父の死。
それはあまりに突然で、内気な高校生の少女に暗い影を落とす。
祖父の事を想えど、そこで少女は、自分が祖父の事を何も知らない事に気付く。
そんな時、彼女は祖父の遺品の中から古い和綴じの日記を見つけ、自分と同じ年頃の祖父の記憶に触れていく…。
それは新たな発見と不思議と驚きに満ちていて、
そして少女自身も自分が置かれている環境や感情の変化に戸惑いを感じ始める。秘密にされた学生時代の祖父の恋心。
そして、秘密にしなくてはいけない自分の恋心。少女はやがて当時の祖父と自分の感情を重ね始める。
日記を読み終わる時、彼女は祖父の事をもっと理解できるようになるだろうか。
そして、自分の気持ちに結論を出す事はできるのだろうか。自分の気持ちがなんなのかまだ理解できない少女が、祖父の日記を読む事で成長し、祖父への、そして自分への理解を深めていく。
その感情がもしも恋ならば
その恋心は…秘密にしなくてはいけない。
誰にも気付かれてはいけない。
そんな、少女がかかえた
かくしごと。
話数:全10話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:ガールズラブ
最初に書くと、この小説、優しくないです。読者に対してとことん不親切な書き方をしている感じがします。作者様のほかの小説ではそんな事ないので意図的にやっている事とは思いますが、まず「 」が存在しません。どれが地の分で、どれが発言なのか。どれを相手に伝えて、どれを伝えてないのか。それを考えながら読む事になります。しかも、この小説、百合小説なのですがそれ以上に祖父の日記の秘密が重要すぎる。その秘密すら明言はされません。読者が読み解かなければ謎のままです。自分はその秘密に気づいた時寒気がしました。今まで読んでた話日記がまったく別の意味を持つようになる展開に脱帽。その日記を読み進めると共にほんとの気持ちに気付いて行く主人公を応援したくなりますが、先輩との関係や、衝撃のラスト……見事に作者様に振り回されました。読後感は、軽く鬱になりました。でも、広く広めたいお話です。