友よ、また会おう 完結日:2019年7月31日 作者:西方レイジ 評価:★★★★☆ 4.4時は幕末、一つの時代が終わろうとしている。幾人もの英雄が生まれそして散っていく・・・・ 一人の浪人が時代の流れに翻弄されながらも友のために戦う。 彼は何を思いこの時代を生き抜くのか! 話数:全24話 ジャンル:歴史 登場人物 主人公属性 男主人公 職業・種族 未登録 時代:江戸 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ハードボイルド 友情 和風 時代小説 最強 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
最序盤では、「これは渋いオリジナルの剣豪ものか?」と、かなりの敷居の高さを感じてしまうものの、すぐにそういう取っ付きにくさはなくなります。 五話くらい読んでいくと、大概の人は解消されるんじゃないかと思います。特に歴史好きの人は高確率で。 なので、そこまで脱落せずに読んで欲しいですね、是非。 好みが合う人にはトコトン合いそうな作品です。 でも、その面白さ、どこが面白いか書いてしまうとネタバレになってしまうため書けない、というレビュアー泣かせの逸品ですw ちょっと勧め方が難しい…… ただ「幕末」と言って、それで万人が想像するイメージ(講談的ヒロイズム)とは、ひと味もふた味も違う、 ところが、確かに舞台は「幕末」なのです、間違いなく。
五十両。誰かにとっては命を懸けるには安く、彼にとっては十分すぎる報酬。弱味につけこまれ、極道一家の食い物にされる誰かにとっては恐ろしい奴も、彼にとっては……その姿、汚く髷(まげ)も結わず、無精髭。≪「本業の力が分かったかい? 親分さんよ、悪いけど、ちいっと痛い思いをするぜ」≫おう! かっこいいぞ! 朽葉! 空っ風が吹きすさんで砂埃が舞い上がるような情景が頭の中に浮かぶ浮かぶ。生活音、環境音、衣擦れ音、虫の音色、月の灯り、酒の匂いに男の臭い。どれも詳細な描写がある訳ではないのに不思議と補完される。テンポが良いだけではなく『読ませかた』が抜群に巧いのだと感じる作品。私は『歴史』ジャンルを侮っていたのかもしれません。こんな世界があっただなんて。