パスタイム

要素: 時代小説

閉じ込められた歌姫と王子になれない青年

評価:★★★☆☆ 3.4(2)
    貴族の旦那様は青年を引き止め、鋭い目線を向けながら仰った。 「お前は、歌の上手い娘に心当たりは無いか?」とーー 旦那様は亡きお嬢様に似た『歌声の美しい女性』を探していた。青年は悪い予感がし、その屋敷で働き始める。そしてそ […]

    友よ、また会おう

    評価:★★★★☆ 4.4(2)
    時は幕末、一つの時代が終わろうとしている。幾人もの英雄が生まれそして散っていく・・・・ 一人の浪人が時代の流れに翻弄されながらも友のために戦う。 彼は何を思いこの時代を生き抜くのか!

    瑞穂草子

    評価:★★★★★ 4.5(2)
      昔々あるところに、『よろず屋』なるものを営む男がいた。男は名を七兵衛と言う。物臭で女好き、放埒にしてヘソ曲がりというたいそう癖の強い男だが、不思議とその腕は立つ。 何故ならその男、元は始末屋。 それもかつて瑞穂国一円を恐 […]

      羨望剣犬笛

      評価:★★★★☆ 4.3(2)
       笛鳴らしの方治は居残りである。  居残りとは遊びの金が支払えず、妓楼に留め置かれた者をいう。本来ならば肩身が狭くて然るべきところだが、あちらこちらから「先生」と呼び親しまれるこの男は、少しばかり異なる居残りであるようだ […]

      掃雲演義

      評価:★★★★☆ 4.3(2)
       天下に轟く武術の奥義書『太白精典』。その所持者、鬼一法眼が姿を消した。武術界の頂点に君臨し、天下人平清盛も源頼朝もその存在には一目置かざるを得なかった。齢(よわい)は疾(と)うに百を越えているという。時は承久の乱を経て […]

      賢英帝 劉禅

      評価:★★★★☆ 3.8(2)
        蜀帝劉禅、この人が孔明の足を引っ張らなければ違う未来があったのではないか?このように思う人は多いでしょう。作者もそのように思う者の一人です。ならば書いてみようと思い抜群に英雄化した劉禅を書いてみました。史実とは違い完全に […]

        紅白薔薇に口づけを

        評価:★★★★★ 4.5(2)
          時は大正時代。東京にある東京帝国ホテルにて小説の授賞式が行われていた。そこの目玉は最年少文学賞。見事最年少文学賞を受賞した作品の一節にこのような記述がある。 「ある日、彼は思った。どんな試練がたたみかけてきても前を向くし […]

          降魔の系譜

          評価:★★★★☆ 4.2(2)
          『倫敦大使館付武官、里中勇治郎』  1888年、倫敦。  倫敦大使館付武官として派遣された海軍少尉、里中勇治郎は、本国の密命を受けていた。  彼には裏の顔がある。  日本國警視局降魔課ーーー里中は、明治の時を以て歴史の表 […]

          哲学者カント、現代日本で目覚める

          評価:★★★★☆ 4.2(2)
            18、19世紀を生きたドイツの哲学者イマニュエル・カントが現代の日本で目覚め、少しばかりの滞在を楽しみます。哲学の講釈話とかじゃないです。カントIF。いやカント雑学集。完全に自分のために書いています。 ※「語り手」の視点 […]

            放伐 ――或る王朝交代――

            評価:★★★★☆ 4.2(2)
               平成三十年六月の山新文学賞に応募しましたが、落選。でも選評をいただけました。精進します。  中華帝国を思わせる国の滅亡を、庶民、宦官、寵姫、討伐軍の長の視点から描きました。悪政の為に討伐された国、しかし、言い分はそれぞ […]