魂の重さ 完結日:2011年12月5日 作者:木庭七虹 評価:★★★★★ 4.51945年。陥落寸前のベルリンに護送されたユダヤ人医師が、ナチス総統の主治医から受けた依頼とは…… 話数:全9話 ジャンル:歴史 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ナチス 戦争 注意:残酷な描写あり なろうで小説を読む
西暦一九四五年、ダッハウ。ナチスが運営するユダヤ人収容所に収容されていた医師・バッケンシュタインは、殺される寸前に突如、収容所長であるハインリヒ・ヴィッカー特務曹長によってその場から連れ出され、ベルリンへと連行された。一時難を逃れたバッケンシュタインを待ち受けていたのは、何と、ナチスの総統・ヒトラーその人だった。呼び出された主人公が、ヒトラーと対面するまでに交流したドイツ人達。彼らは、ナチスに属する人達と違って、普通に見えた事が、主人公の心境を複雑にさせる。ドイツ人将校の幼い娘と優しい交流を持つ一方で、ユダヤ人を迫害したナチスに激しい憎悪を燃やす主人公が、葛藤の末に行き着く先、そして、憎むべきユダヤ人医師を呼び出した、ヒトラーの目的とは――。なろうに於いては『硬い』と言われる種類の文章ですが、確かな文章力と、考証に裏打ちされた興味深い作品です。是非、ご一読の程を。