たとえ世界が違っても 悪党笑わぬ日とてなし
強きを助け弱きをくじき 流した涙は流れるばかり
誰かに懺悔をしてみても 知らぬ顔の世間様
異世界だろうと変わりません
遺した恨みを一切合切 全て引き受け罪を断つ
詮索不要の闇商売 不況知らずの断罪人!時は現代。組織に捨てられ、無様に命を落とした名も無き殺し屋がいた。その魂は、何の因果か異世界に『英霊』として転生する。彼は巨乳なエルフ族の少女・フィリュネと、かつての英雄の一人『黄金騎士』ソニア卿に出会い、とある『殺し』の依頼を受ける。標的は、かつて世界を王国と魔国の戦争から救った勇者。現帝国神聖皇帝『アケガワケイ』だった。
そして五年後。ようやく落ち着きを取り戻した帝都イヴァンに、暗躍するものが四人あった。スケコマシの貧乏神父イオ。故郷を焼かれ、家族も失ったエルフ族の少女フィリュネ。異世界より転生した寡黙な殺し屋ソニア。そして、昼行灯の憲兵官吏ドモン。
彼らは弱き人々の願いと金で復讐を代行し、生きていても仕方の無い悪党を断罪する! 魔法も、チートも、ハーレムも、スーパーパワーも無い。彼らにあるのは理不尽への怒りと厳しき掟、そして己で磨いた『殺し技』のみ!時代劇は、必殺です。異世界転生も必殺です。
*必殺シリーズのオマージュやパロディが多数含まれています。
注意:
『詮索不要』はプロローグとなっておりますが、かったるければ飛ばして頂いて結構です。本編は『懺悔不要』から始まりますし、極端な話読まなくても何とかなります。基本一話完結となっており、どこからでも読めます。水戸黄門やニンジャスレイヤーを初めから読む必要はありません。気になったら遡ればよいのです。挿絵・キャラデザイン担当 明科久(敬称略)
*ゲストキャラクター募集→終了しました。
*最新話まで読了した人向けデータベース(ゲストキャラクター紹介はこちらで行っています)
http://d-nomads.com/hdnzitop.html
必殺断罪人
完結日:2015年2月10日
作者:高柳 総一郎
評価:★★★★☆ 4.4
雰囲気:未登録
展開:未登録
まさに必殺!シリーズを彷彿させる、爽快な勧善懲悪の物語です。魅力的な登場人物たちが、時にシリアスに、時にコミカルに、そして最後はかっこよく描かれており、ついついページがめくれていく感覚は本当に素晴らしい!仕事やプライベートでストレスがたまった日に読めば、明日への活力をもらえること間違いなしです!すかっとした爽快感を味わいたければ、読んで損はございません!
“必殺シリーズの予備知識が無い状態で読み始めました。「ファンタジーものかな?」と読んでみるとこれが中々””固い””のです。時代劇らしい、悪を裁く悪という単純明快なカタルシス。それでいてこの後はどうなるのだろうと、期待と不安で没頭させてくれます。必殺シリーズのファンの方でなくとも楽しめる重厚なファンタジー作品となっていますので、是非読んで見てください。”
必殺シリーズ……それを聞いて皆さんがまず真っ先に思い浮かべるのは、中村主水でしょう。正義の殺し屋、勧善懲悪、貧しき者の味方……。 それは違います。少なくとも、本来の必殺シリーズは単純な勧善懲悪ではないのです。その本来の必殺シリーズの魅力を「わかっている」方が書かれたのが、この『必殺断罪人』であります。 まず序盤の名無しのガンマン……渋いです。このガンマンが戦う相手、それは何と……。 そして次の章から登場するドモンやイオ……必殺ファンからすると「!」となってしまうキャラ……。 さらに、この作品はバランスがいいです。ファンタジー色と必殺色が微妙なバランスで混ざりあい、独特の、それでいて必殺ファンには懐かしい雰囲気を作り出しています。 とにかく、必殺ファンもそうでない人も是非、この世界を体験してみてください!