評価:★★★★☆ 4.3
古代エジプトの若きミイラ職人・カルブは、仕事中にちょっかいを出してくるツタンカーメン王の幽霊とのバカ話を続けるうちに、愛憎渦巻く暗殺劇に巻き込まれてゆく。
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「お風呂にする? ご飯にする?」
「ご遺体をミイラに加工するにあたり、まずは腸を取り出しまして洗浄をばいたしまス」
「つまりご飯とお風呂とおれのトリプル・アタック?」
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「宗教改革でごちゃごちゃしちゃって、アテン神への信仰を表すツタンカー“テ”ンって名前から、アメン神信仰のツタンカー“メ”ンに変えたんだ」
「オレはアナタをどうお呼びすれば良いのですか?」
「つーたん」
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「ファラオへの供物として、はちみつパンケーキを所望するぞ! 作ってくれないとバケて出るぞ!」
「もう出てるでしょうがっ!」
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☆2016年1月、ノベラボにて初出。
2016年4月、加筆修正して小説家になろうに転載。
2016年7月、一部を修正してカクヨムに転載。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:古代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
主人公の“つーたん”こと、古代エジプト第18王朝ファラオ、ツタンカーメン様。おちゃめでフリーダムな若きファラオの、死んでしまってからの物語。笑いあり、涙あり、バトルありのエンターテインメント歴史小説。テレビのエジプト特番を見る程度の浅い知識しかない私でも、つまづくことなくすらすら読めちゃいました!本日続編の2の方も完結しました。どうやら3の構想もあるようですよ。未読の方、この機会にぜひ一度読んでみませんか?そしてつーたんを共に愛でましょう!
ツタンカーメン王? 知ってるよ! 黄金のマスクの人でしょ!でもどんな人だったか知ってる? 彼が生きた古代エジプトがどんなだったか。彼は若くして死んだ少年王だったけど、その裏で何が起きていたのか。そして王には深く愛した、かけがえのない王妃の存在があった事とか――コメディタッチで描かれる、古代エジプトの神話と、その時代を生きた人々の実像。様々な逸話、思想、書物に残された文章・祝詞。豊富な資料を交えてエンタメに昇華するその手腕よ!ミイラってどうやって、そもそもどうして作るの?ファラオとはいかなる存在だったのか? エジプトの神様って?知っているようで知らないお話。古代の神々の心と息遣いをご堪能下さい。そして愛し合っていた王と王妃の――おっと、こっちは最後まで読んでのお楽しみだ!
” ミイラ職人の少年カルブは、あの有名なファラオ・ツタンカーメンのミイラを製作中、ツタンカーメンの幽霊に出会う。 飄々とした性格のツタンカーメンに振り回されながら、カルブは彼のミイラを作る。その最中、次代のファラオを巡る陰謀に巻き込まれていく── 謎多き存在とされる””ツタンカーメン””をコミカルに描きながらも、当時のエジプトの思想などは資料に基づき、かなり詳しく語られています。 読みやすい文体のため、エジプトの文化などに興味のない人、知識がなくて取っつきづらいと感じる人でも気軽に読める作品です。 一度、手に取ってみては?”