評価:★★★★☆ 4.1
劉封。三国志蜀に出てくる人物。
劉備の養子で関羽を助けず、戦に敗れて城と領土を失い、成都にて死刑になった人物。
その死の裏で暗躍した男が居た。中国に留学してきた柳保(やなぎ たもつ)は成都武候祠にやって来た。
そこで彼は諸葛亮の像を見る。
不思議な違和感を感じながらその場を後にすると彼は気を失った。
そして目が覚めるとそこは荊州新野であった。三国志の世界に迷い混んだ保は劉封として生きる事になる。
果たして彼は劉封と同じように死刑となってしまうのか?
話数:全112話
ジャンル:歴史
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:ご都合主義
「おおりゅうほう! しんでしまうとは なにごとだ!」── 主人公 柳保は勇者である。異界より、魔王孔明を倒すためにこの三国志の世界に呼ばれた。だが、魔王孔明は最大最強の男。一筋縄では倒せない。そこで彼の選んだ行動は、劉備の養子「劉封」として敢えてその懐に飛び込み、内側から瓦解させるという「埋伏の毒」陸遜、劉巴等の頼りになる仲間達。東奔西走、獅子奮迅の活躍を続け、魔王孔明を打倒する機会を虎視眈々と狙う。さあ、今がその時だ!!我等が勇者「柳保」の攻撃ターン!「逆襲の劉封 孔明に殺されてたまるか!」 ── 三国志最大の謎が解き明かされる、その瞬間を見逃すな!!
些かタイトルがショッキングであり、転生ものの三国志ですが、作者がしっかり正史と演義を読み込んでいるので、作者独自の解釈を加えても、トンデモ三国志にはならず、かなり骨太の三国志になっており、安心して読めます。敢えて三国志の代表的な英雄を取り上げず、一流とはいえないが、それなりの知名度と能力があり不遇な武将である劉封を主人公としています。そして、ただの転生じゃなくて、自分が尊敬や憧れの人達と戦わなくてはいけないというところが、この小説のキモであり、オリジナリティが光ります。演義で活躍する劉備の養子というポジションを逆手に、三国の英雄達と絡ませていくストーリー運びは絶妙です。現在毎日更新しており、今後の展開に期待がもてます。三国志好きな方に是非オススメしたい小説です。