虚勢剣燕雀 完結日:2014年4月24日 作者:鵜狩三善 評価:★★★★☆ 4.3「堀兵馬を斬れ」。尾津誠吾に命じられたのは、かつて龍虎と並び称された剣友の暗殺だった。石虎と燕雀。それぞれの想念に基づくふたつの秘剣が、今相対する。アルファポリス第1回歴史・時代小説大賞、最終候補作。 話数:全4話 ジャンル:歴史 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 似非剣劇 剣豪 時代小説 生き様 隠し剣 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
剣には己が映る。 武士でも、剣術家でもなかった者には決して理解が届かぬ観念である。 しかし、己の想念を剣に写し、秘剣と化した侍が二人ここにいる。 帯刀の許された武士の時代。 七川藩に、風聞悪く厭まれる剣豪一人。 堀兵馬。 持って生まれた天分のすべてを用い、強い弱いの頂を目指す。 竜虎と呼び讃えられるも、貧し嗤われる剣士一人。 尾津誠吾。 羽を伸ばした生き方を、選ばず、選ばせてもらえなかった。 対象的な二人。 そして、上意。 尾津誠吾は、堀兵馬を斬れと命じられる。 怨恨もなく、因縁もない。なのに、この世の全てが、二つの剣が斬り結ぶその時のために存在したかのようにお膳立てられ、その夜が迎えられていく。 剣を持つ者達は、結局、剣で決着を着けたがる。 いや、剣で決着をつけたいのだ。 侍と侍が戦う物語に必要な要素が、過不足なく詰まっています。