20位:『ソ連の宇宙技術は最強過ぎたのだが、それを西側諸国が完全に理解したのはつい最近だった』
作者:御代出 実葉
冷戦において最も激しく行われたのはミサイルの開発競争であったが、このミサイル開発競争のために行われた宇宙開発における米ソの戦いは凄まじいものであった。結果的に米国の勝利によって現在に至る……などといわれていたのは2000年前半まで。2010年代においてロシアが大量に公開しはじめた宇宙技術関係の特許技術により、米ソの評価は完全に覆ってしまった。公開されたデータによる最新の評価は「技術力のソ連」「金にモノを言わせてゴリ押しで結果だけ残した米国」というのが現状では極めて正しい評価である。今回の小説内では米ソの技術力の差がいかほどにあって、どういう状況が生まれたかについて触れてみたい。短編なのでそんなに話数は増えないはずであるが……
スペースシャトルに乗って宇宙へ行く。近い未来は月の石すら拾いに行ける。 こうしたイメージをするとき、その船体は大体アメリカ製をイメージするだろう。しかし、この小説を読み終わる頃には宇宙に出るならロシア製になるのだと思考が変わる。 テレビや雑誌、ネットに出ている情報だけで現実世界は出来ていない。本当のところどうなのかという情報は、いつの時代も情報を隠す必要も無いほど、事が進んでから廃棄されるように世間に出される。 当事者にとって30年も40年も前の情報など、今は参考にもならん程に古いのだろう。しかしだ。それは当事者にとってだけなのだ。周りは違う。その事実を知った時、初めてイメージが、思考が、見る目が変わるのである。 この作品には、今ある普通を更新するだけの事実がある。 ロケットだけに目が行く作品ではない。読了の頃、普段受けている情報操作がどんなものかが垣間見えるだろう。
鳴瀬 斑鳩
一気に読ませていただきました。とても面白かったのでレビューを書かせていただきました。 言うまでもなくお薦め作品です。 今日に至るまでの東西宇宙技術開発の歴史を、飾らない言葉、筆者様の独自視点と軽妙なノリでテンポ良く語られています。 近年になって公開されてきた資料から見えてくる”かの国”の技術レベルと、そこから語られる”某”同盟国の実態は、読めば読むほど Σ(-∀-;) となります! 是非読んでみて下さい!(゜ω゜)ノ
とか
19位:『私は別に』
作者:メイリ
私はここには頼まれて居るだけ。だから、そんな文句を言われても困るの。
18位:『天聖魔王 ~異世界の豚になった男の伝説~』
作者:陽海
死後、主人公は異世界に<豚鬼/オーク>として転生してしまうが、人の身でありながら自分を生んで育てようとしてくれる美少女の献身に報いるため、異世界で生きていくことを決意する。これはそんな豚野郎が、なんやかんやでハーレムを作ったり武勇伝を築いたりするお話です。(注・第三章はかなーりシビアな展開なので、ドン引き注意です。)
17位:『デルモンテ王は後宮に占い師をご所望です』
作者:夢見るライオン
第2章 始めます。両親を亡くし後妻の連れ子のマルゲリータに家督も家財道具も婚約者まで奪われた公爵令嬢フォルテは、病身の妹の薬代を稼ぐため、顔を隠して『青の貴婦人』の呼び名で占い師をしていた。一方、正妃も世継ぎの子もいないデルモンテ国王のアルトには、黒い噂の絶えない後宮だけがあった。即位時から君臨する三貴妃の要望もあり、人気の占い師を拉致し後宮への間者として送り込むことを決めたアルトだが……。お互いの正体を隠して出会うアルトとフォルテの起こす騒動にクセのある側近達も巻き込まれ……。異世界の物語ですので、細かな設定は気にせず、楽しんで読んで頂ければと思います。※カクヨムでも第1章のみ公開しています。
16位:『聖剣使う美少女(脳筋)が相棒です』
作者:東雲 立風
魔法や超能力、神や魔王といった存在があるときから認知されるようになった世界。 この物語の主人公、四道 夕(ヨンミチ・ユウ)。 日本の能力者を育成するための学園に入学するはずだったが、入学式二日前にして政府にイタリアの学園への編入を命じられる。 そしてイタリア初日に出会ったのは世界でも『脳筋』として名高い聖剣使い。 どうやら彼女に気に入られたようで相棒になることに。 のちに最強のタッグになる二人の始まりの物語。 ※感想、疑問、指摘、出来うる限り答えます。教えていただけたら幸いです。 ※感想欄は軽度のネタバレ、作風、設定を含む可能性があります。読まれる方いましたら、一区切りついてからの閲覧をおすすめします。 ※更新されなかった日は活動報告に言い訳をしています。
15位:『ローズマリーへようこそ』
作者:みるくてぃー
「スイーツショップ ローズマリーへようこそ。」両親が亡くなり姉妹二人きりになったある日、私の暮らす伯爵家に叔父夫婦が乗り込んできた。まず母が信頼していたメイド長が辞めさせられ、徐々に入れ替えられていく使用人たち、そして私には無理やりの婚約話。「いいわよ別に!伯爵の地位も屋敷もくれてやるわ!」私は前世の知識で夢のスイーツショップを開店させる。そこには愛する妹と心強い精霊たち、そして信頼で結ばれた使用人達の姿があった。
14位:『侯爵令嬢は手駒を演じる』
作者:橘 千秋
かつて愛国者の国と呼ばれていたローランズ王国は現在、正妃の息子である第二王子を擁立する国王派と、側妃の息子である第一王子を擁立する教会派に分裂し、政治が混乱していた。その混乱故、特殊な血筋を持ち、完璧な淑女と呼ばれている、ルイス侯爵令嬢ジュリアンナが誰と婚約するのかが社交界では注目の的だった。ジュリアンナの婚約発表が行われるまで半年を切ったある日、第二王子からジュリアンナへと召喚状が送られる。そして理想の王子と呼ばれているはずの第二王子からジュリアンナに告げられる鬼畜な手駒宣言。ジュリアンナは、自分の願いを叶えるため、第二王子との約束を不本意ながら果たすために悪魔崇拝が行われている王都教会へと潜入し、教会派と国王派の陰謀に巻き込まれていく。――すべてを騙し、命がけの舞台で演じきって見せると、わたしの誇りに賭けて誓いましょう。
13位:『婚約破棄をさせられたら、王子様から愛されました』
作者:新熾イブ
婚約を解消してほしい――。リズ・テトラス侯爵令嬢は、婚約者であるカイン・ランドールの言葉を他人事のように聞いていた。 愛する人に裏切られ、身分の低い娘に婚約者を奪い取られたリズ。尽くして尽くして捨てられる、そんな恋ならもう要らない。そんな傷心のリズの手をとり、求婚したのは王子様!?*一度かいてみたかった婚約破棄ものです。2部か3部で完結します。
12位:『残念ながら、魔術は使えません』
作者:秋月 忍
魔術を欠片も使えないが、魔術への抵抗力が天才的に高いコゼット。 国でも指折りの監察魔術士、ジニアスの助手として働いている。容姿端麗で有能なジニアスではあるが、仕事以外のことには、あまりにも無頓着。コゼットはいつも、あれこれとジニアスの世話を焼く。 おかん系世話焼きコゼットと、コゼットがいないと生存能力ゼロの研究バカのジニアスの身分差アリのじれったい恋愛。©秋月 忍(2016/7/26)※なろう、カクヨムで連載しています。※拙作『キスで灯して』と同じラセイトスが舞台ですが、ストーリー上、つながりはありません。※2016/10/26 完結いたしました。
11位:『ヤンキーな魔女』
作者:伊川有子
紀藤恵理(キトウエリ)ことエルヴィーラは異世界で魔女に拾われ育てられた18歳。ある日のこと、師匠の命令で国王のもとへ嫁ぐことになる。しかし、本人は納得できないまま結婚生活がスタートして――――?異世界恋愛ファンタジー(一応R15)※本編・スピンオフ2本完結
10位:『れぶなんと!!~ゾンビに転生してサバイバル~』
作者:吹石荒斗
電車に巻き込まれた雄吾が目を覚ますと、異世界のゾンビになっていた。 彼は『戻りし者』とも呼ばれる意思あるゾンビ『レブナント』として、ゾンビ達を操り人間を殺してでも生きていく道を選ぶ。 仲間を増やし、守りを固め、死者達の土地で戦い続ける。 生存をかけた死者達のサバイバルファンタジー。
9位:『ソード・オブ・ベルゼビュート』
作者:篠崎芳
“魂殻”と呼ばれる特殊な力を持った者たちの集う学園に、一人の少年が転入してくる。転入生の名は七崎悠真。力を持つほとんどの者が武器や鎧の形として発現できる魂殻。だが、悠真は右手と左足にしか魂殻を発現できなかった。武器の発現もできない。にもかかわらず、悠真は魂殻に頼らず圧倒的な戦闘能力を見せつける。そんな悠真の正体は、名も、年齢も、入学時のデータとは違う人物であった。彼の本来の名は――真柄弦十郎。かつて伝説の傭兵として名を馳せ、数年前に忽然と姿を消した男である。特別な力を持つ少年少女の通う学園に、七崎悠真の身体を借り、とある少女のボディガードとして”蠅の王”が足を踏み入れた時――再び、世界が動き出す。これはかつて”ベルゼビュート”と呼ばれた最強の男が、最強を超える物語。 ※本編完結
主人公が体を入れかえることができる、という要素を入れることでいわゆる学園モノのフィールドと、大人の体でのハードボイルドな世界観とが綺麗に両立していました。ヒロイン達とのやりとり、主人公の戦闘シーン、落ち着いた雰囲気を纏う主人公の七崎悠真として、真柄弦十郎としての各描写、それぞれのパートがそれぞれ魅力を持っています。キャラクターも決して多いわけではありませんがそれぞれが個性的です。まだ膨らませそうなところを匂わせて残しつつも、それぞれのパートを綺麗にまとめて完結されています。続きもあるとすれば一旦切れた形で続きそうです。最近読んだ中で1、2を争う面白さでした。特定のジャンルが好きな読者に限らず、どんな人にも楽しんでもらえる作品かと思います!是非読んで見てください。
にわとり
序盤は、決して能力に恵まれてはいないものの最強主人公による青春学園ストーリーからの、中盤以降のハードボイルドな雰囲気が溢れ出る文字通り最強主人公によるバトルストーリー。作り込まれた世界観と、クセはあるけど各々の信念を以た登場人物達はとても魅力的で、最後まで一気に読ませるパワーがみなぎってました。あらすじ通りの最強が最強を越えるラストバトルまでの道程と、主人公と登場人物達のその後までをしっかり描いて頂いた事で、全ての伏線をしっかり回収してスッキリ纏まっています。気軽に読むと云うよりは、じっくりと腰を据えて、内容を噛み締めながら読む作品だと思いました。そんな骨太な世界観がお好きな方には絶対オススメです。
silver
8位:『黒の星眷使い ~世界最強の魔法使いの弟子~』
作者:左リュウ
異世界に転生した主人公、ソウジ・バウスフィールドは魔力はあるのに魔法を扱う才能のない落ちこぼれとして魔法の名門であるバウスフィールド家で蔑まれてきた。七歳の誕生日、ソウジは『色分けの儀』と呼ばれる魔力に色を付ける儀式を行う。だが結果は、魔王をはじめとする強力な魔族たちが持つ黒魔力。 人々からは恐れられ、呪われていると言われている黒魔力を持っているが為に『化け物』としてバウスフィールド家から追放されたソウジは、強力な魔物、ドラゴンたちが住まう地へと転移させられる。一度は瀕死の重傷を負ってしまったものの、その際に前世の記憶を取り戻す。自身に秘められた力で体を再生し、『最強の星眷使い』と呼ばれる女性に助けられたソウジはその日からソウジ・ボーウェンとして生きていくことを決意する。 九年後。かつて落ちこぼれと呼ばれたソウジは『星眷魔法』と呼ばれる高位魔法を習得し、魔法使いを超えた存在である『星眷使い』、そして『世界最強の星眷使い』であるソフィア・ボーウェンの弟子としてとある目的のためにレーネシア魔法学園へと入学する。 ・書籍化が決定しました! MFブックス様より全5巻が発売中です! ・完結しました!
7位:『I’ll have Sherbet!』
作者:九曜
【『佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I’ll have Sherbet!3』は10/30発売です。】 春からひとり暮らしをするはずだった高校2年生の僕は、何の冗談か、なりゆきによりひとつ年下の女の子と同居することになってしまった。今年はもっと静かに学校生活を送りたかったのだが……。家(あっち)でドタドタ、学校(こっち)でバタバタ。常に冷静な弓月くんと、とびきりの美少女なのにちょっとHな佐伯さんが繰り広げる、同棲&学園ラブコメディ。
この作者の書く女の子はいつも見ても生き生きしていると思う。それはヒロインは当然のこと、登場する少女すべてに共通する。例えばヒロインの佐伯貴理華は、主人公の気を引こうと色仕掛けを試みるも自爆しては顔を赤らめてしまうような年相応の女の子。一方、主人公に元カノである宝龍美ゆきは、全て見透かしたように物事を語る、掴みどころの無さが魅力的だ。前半部分は主人公とヒロインと元カノの微妙な三角関係を中心にラブコメらしさが盛り込まれている。後半部分は主人公やヒロインの過去を合わせて、二人の距離が読者の心を揺さぶるように前後する。少々シリアスではあるけれど、雰囲気を決して損なわずにサクサク読めてしまう。長さこそあるがくどくない。短編仕立てあるので、テンポがよく、手が止まらない。シャーベットではなくポテトチップスのような作品。
とびうま
九曜さんの作品を読むのはこの作品が初めてなのですが、とてもドキドキさせてくれる非常に良い作品でした。まず、登場するキャラクター達それぞれの立ち位置、個性、性格などがしっかり固められており、さらにはそれに上乗せするように表される九曜さんの文章表現、心情表現に身震いを感じました。全体的にさっぱりした文章の書き方でしたが、それ故にすんなり受け入れる事ができ、すらすらと読める作品です。自分は1日で全てを読んでしまいました(汗)ストーリー自体、自分もこういう状況に陥ってみたいなという部分が多々あり、妄想が絶えません(笑)ズバリ言いますと、羨ましい場面が多すぎて読んでいる時はニヤニヤが止まりませんでした!これからのお話も期待しています!
6位:『ゴブリンサバイバー〜転生したけどゴブリンだったからちゃんと生き直して人間になりたい!〜』
作者:坂東太郎
※書籍化しました!10/25『ゴブリンサバイバー』三巻、オーバーラップノベルス様から発売中です! ある日、気づいたらゴブリンになっていた。転生だか憑依だかわからないけど、どうもチートはないっぽい。つまり雑魚ゴブリン。俺、気づいたら雑魚ゴブリン。ちょっとハードすぎませんかねえ。ニンゲンとは敵対してるっぽいし、同族のゴブリンは仲間とは思えないし。がんばって女の子を助けたらあっさり死んだ俺。雑魚ゴブリン弱い……とか思ってたら謎の空間にいた。『種族を選択してください』『スキルを選択してください』……あれ? 俺これチートじゃね? コレを利用してニンゲンになってやる! ライフポイントが必要? 何ソレ? けっきょく雑魚ゴブリンしか選べない? ……俺、がんばって強くなって生き延びて人間を目指します! チートで無双してハーレム、いやせめて女の子とイチャイチャしてやるゴブ! 厳しいファンタジー世界を雑魚ゴブリンが明るく生き抜くハイテンションコメディ、スタート! ※主人公、ちょっと、いやかなりウザいです ※現在投稿ペースは週1回、金曜の18時です ※作者の他作品とは関係ありません
「10年ごしの引きニート~」の作者による物語。ゴブリンを主人公にする、という観点が楽しい。主人公はさほど強くなく、策略で生き延びていく。ああ、そんな手があったか、そういう場面がそこかしこにある。主人公は、途中から4名のパーティを組む。その4名は、役回りや武器が西遊記を思わせる。そこでの主人公の立ち位置は沙悟浄だ。沙悟浄にするところが、また上手い。だが、1つ希望が、期待が、願いがある。人間以外の社会を、別種が中心となった様々な社会を、詳細に描いて欲しい。ゴブリンを主人公に、オークを仲間にしたなら、ストーリ上それを描く機会はあると思う。時折描かれるゴブリンの社会、まだ記載は曖昧だ。だが、その内詳細に描かれることを期待している。描けば、きっと見事な状況を描いてくれるだろう。「10年ごしの引きニート~」で、人間以外の内面を見事に描いた作者なのだから。
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5位:『政略結婚で仮面夫婦の予定だったが、破滅フラグを回避するため鬼嫁になります』
作者:森の木
妹ができちゃった結婚をしてしまい、急きょ妹のかわりに婚姻が決まったローズ。年齢は19歳。結婚相手は5つ年下の地方領主。王族であり、ドラゴンキラーという異名があるローズ。一生を魔術に捧げ、結婚から縁遠い世界にいるはずだったが…………。婚姻相手は部屋に引きこもっていた。仮面夫婦で田舎暮らしを楽しむはずのローズは、予知夢を見てしまう。その夢はこのまま夫が引きこもりだったら、デッドエンド。ローズは破滅フラグを全力で回避するため、夫の尻を叩く鬼嫁ライフが始まった。
4位:『ReBirth 上位世界から下位世界へ 外伝集』
作者:小林誉
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。全1~5巻発売中です。本編はアルファポリスに移行しています。http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/465069163/なろうには番外編を掲載しています。とある魔族の成り上がり 連載中http://ncode.syosetu.com/n2422di/異世界転生チートマニュアル 連載中http://ncode.syosetu.com/n3490dy/勇者のやり直し~世界を救った勇者は美少女に生まれ変わる 連載中https://ncode.syosetu.com/n1672eu/
3位:『西方守護伯付き魔女の初陣』
作者:守野伊音
昔、大陸中から迫害を受けた魔女達は、自分達の国を創った。そのウイザリテ国稀代の魔女王として名高いレオリカ女王の長子ミルレオは、偉大な母王と比べられ、出来損ないと呼ばれ続けてきた。人前での魔法は失敗ばかりで、母に迷惑がかからないようにとあまり表に出なくなった娘に、母王は少年になる呪いをかけて西方守護地へ行くよう命じた。呪いを解かずに帰れば意に沿わない男と結婚だと言われ、ミルレオは少年魔女ミルとして西方守護伯ガウェイン付き魔女として過ごすことになった。
2位:『VRMMOで攻略とスローライフの両方を手に入れる方法』
作者:陽乃優一
新作VRMMOで攻略とスローライフの両方を楽しみたいと思った主人公、佐藤春香。過去のVRゲームの経験から彼女が出した結論は『よし、2つのアバターを作って同時に操作してしまおう』。この物語は、過去の愉快な黒歴史に頭の中で悶え苦しみながらも、VRMMOで攻略とスローライフを同時に楽しもうとする彼女の日常を描いたものである。―――彼女は知らない。その日常が、人々にどれだけの歓喜と困惑、称賛と恐怖をもたらしていくことになるのかを。※2017/10/18完結しました。後日談・続編集始めました。 https://ncode.syosetu.com/n4196ei/
だからと言って 「同時に」 2キャラを操作するとは(困惑)。リアルでは冴えない女子高生が、攻略担当の女性キャラとスローライフ担当の男性キャラ。2キャラを同時に使いそれぞれ別ベクトルで有名になって行く。とはいえ2キャラ共に物語開始時点で既に結構な有名人で、そこから色々やらかして更に有名になって行く感じです。そしてこの作品で面白いのは主人公がゲーム内だけでなくリアルでも成り上がって行く事。物語が進むにつれ加速度的に主人公(リアル)のチート具合が判明してくるのですが、まるでゲームとリアルが混じり合ってくるような不思議な感覚があります。ゲームを楽しむ事を一貫して追い求めつつも、状況に流されゲーム内・リアル問わず無自覚にやらかし続ける主人公。どこまで人外化が進んでいくのか。今後も目が離せません。
oz
1位:『お菓子職人の成り上がり~天才パティシエの領地経営~』
作者:月夜 涙(るい)
貧乏貴族のアルノルト准男爵家に産まれたクルト。彼の前世は天才菓子職人だったクルトは領主となり領地を豊かにしながら、前世で果たせなかった夢、世界一の菓子職人を目指すクルトは養蜂をしたり、エルフと一緒に果樹園を作ったり、交易を行って、お菓子の材料を集める。そんな彼のお菓子は、異世界の誰も知らない新しい味で……特産品として売りだせば大儲け、公爵家へ出張パティシエに行って大絶賛、王都にお店を作ったり大活躍!これは甘いお菓子と優しい人々に囲まれた幸せな物語Mノベルス様から第三巻まで発売中!
男爵家の長男が男爵家の屋敷では絶対にお菓子作りなどさせて貰えなかったであろう環境を領地運営の一環として農村での開拓作業に集中するため村に入り浸る。といったように正当性のある行動をしっかり取らせているところは実に魅力的です。ただ、領地運営において重要な仕事をできる妻である証明の部分が少し不明瞭でそこもしっかり書き込まれていたらもっと読み応えがあったのではないかと思います。あと誤字脱字は長文ですので致し方ない部分も多々ありますが、お嬢様や貴族の方の言葉遣いが今時過ぎると思われます。もう少し古風で畏まった言葉遣いだともっとこの世界観を魅力的にさせるのではないかと思いました。とはいえとても面白かったです。これからもより良い作品作りをしていってください。
東城 綾萌
ほとんどの料理無双物がありきたりで首をかしげるような技法の話が蔓延する中、オリジナリティがあってリアルで美味しそうな文章に引き込まれました!特に、マドレーヌ・アルノルトみたいな普通のお菓子のマドレーヌにひと工夫入れたところや、鹿肉と胡桃の特別料理みたいに、その場所で出来そうだけどなさそうな、且つ料理の美味しさが匂い立つような表現が素晴らしかったです!それと、最初とタイトルからかけ離れた場当たり的な作品が多い中、他の作品と同様に、構成力があってリアルにぶれずに話を積み上げていくところも良いですね~最後に少しだけお勧めの料理本を。ジャンリュック・ムーランの「フランスの地方菓子」「ジョエルロブションのお家で作るフランス料理」この物語の着想の一助になれば嬉しいですね♪では、今後の物語も楽しみにしていますね!
torisan